紹介記事目録 |
障害者 |
高齢者
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朝日新聞社 asahi.com 生活 介護・老後 より |
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記事紹介の留意事項 |
朝日 |
2002/07/14 |
朝刊 | 32面 | No .N164a020714m32 |
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河野秀忠/草山太郎/橋本義郎 |
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シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: 「当然の欲求」現場で悩み/「する・しない」ではなく、介助の意味は/「豊かな性」こそ必要 |
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メモ : 障害者の性は、「古くて新しいテーマ」だ。オランダのように、セックスボランティアの組織がある国もある。日本では、もっとも私的な領域として、ここの現場で障害者と介助者が悩んできた。 障害者問題総合誌「そよ風のように街に出よう」(編集部・大阪市東淀川区)は20年前、障害者が自らの性を語る5回の連載をした。車いすで風俗店に通う若者も取り上げ、大きな反響を呼んだ。 編集帳の河野秀忠さん(59)は、当時と基本的に状況は変わっていないと感じている。「人間は性によって生を受けて生まれてくる。障害者に性の欲求があるのは当然のこと。それが日本ではちゃんと語られないのは、性が氾濫しているように見えて、文化の中で深められていないことの反映に過ぎない。性の文化全体のグレードが低く、隠されている中で、障害者の性だけをきちんととらえることはありえない」 介護と性をめぐるシンポジウムや集いは、最近も重ねられている。 2001年夏、大阪で開かれた日本ホスピス・在宅ケア研究会の全国大会のミニシンポ「介護とセクシュアリティ」では、100人の会場が満杯になった。 出演者の一人、大阪体育大学短期大学部講師の草山太郎さん(38)は、障害者へのマスターベーション介助について、介助経験者に聞き取り調査をした。「いやではないが、したいとも思わなかった」のに、「本音の関係になりたい」「介助は手足だから、指示通りに動けばいい」と引き受けた人。「本人と介助者の秘めごと」ととらえて、サービスメニュー化に反対する人……。「障害者の性的介助の議論はこれまで、する・しない。ハウツーが中心だった。その前に、介助することの意味について考える必要があるのでは」という。 大阪国際大学助教授の橋本義郎さんは、ボランティアやアルバイトとして20年近い障害者介助の経験がる。「介助する以上は、相手のしたいことをさせたい。気持ちいい、こいつもなかなかやるな、と思われたい」 性的介助も、同性に対して考えたことはある。「ただ、もし女性から求められたとしても、どこまでできるか……。ぼくにとって『性』は特別の関係の上に立ったもの。傷害の有無ではなく、そういう関係でなければありえない。性意識には、その人その人の歴史があり、違いがある」と難しさを語る。 障害者向けの性的サービス事業を模索する動きもあるが、「そよ風……」編集長の河野さんは、「性だけ切り離して『処理』としてやったらあかん」という。 ある障害者の「一生に一度は」という痛切な思いをかなえようと奔走した経験がある。「性は生き方を豊かにするためのコミュニケーション。『生き死に』にかかわることをシステム化すべきではない。働いて、生活し、デートしてこそ意味がある。それができる社会にしなければ」 管理人:「日本ホスピス・在宅ケア研究会」さんのサイト紹介はこちら。 「そよ風のように街に出よう編集部」さんのサイト紹介はこちら |
朝日 |
2002/07/14 |
朝刊 | 33面 | No .N164a020714m33 |
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ジャンピエール・シナピ/金満里/岸祐司/横須賀俊司/薦田美智子 |
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シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: 「障害者の性」から多様な性へ 映画「ナショナル7」 性的欲求は一番解放されにくい。主張するすごさ。 抱き合うだけ、というセックスがあっていい。 |
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メモ : 「セックスがしたい」と訴える重度の身体障害者と、困惑しつつ彼を手助けする介助者たち。障害者の性を題材にしたフランス映画「ナショナル7」が、評判を呼んでいる。ユーモラスに描きつつ、「生徒は」「人間らしさとは」を問いかける。東京に続き、関西でも2002年7月13日、公開が始まった。 ● 「既成像」超え 身体障害者による劇団「態変」を主宰する金満里さんは、「障害者は社会が描く障害者像に『はまろう』としがち。でも、主人公ルネは、良い意味で健常者だったときの完成を大事にし、施設の中で自分の性をはっきり主張することができている。それがすごい」という。 映画では、ルネの願いがかなった後、施設に様々な改善要求が出される。「性的な欲求は一番解放されにくいもの。それが出たら、ほかも当然出てくる」 金さんは幼児にポリオにかかり車いすを使っている。施設生活を経て27年前に自立し、劇団活動と出産・育児をしてきた。日本ではまだ、身体障害者約19万人、知的障害者約13万人が施設で暮らす。だからこそ、施設の中で、タブーなく権利が追求されることの重みを思う。ただ、、「障害者の性」というとらえ方でなく、「人間対人間の映画」としてみてほしいという。 ● 「施設」超え 大阪市の岸祐司さん(35)は「日本の施設よりずいぶんいいな」と感じた。脳性まひで、介助者十数人にサポートされ府営住宅で一人暮らしをしている。 6年前まで10年間を過ごした施設では、外出一つにも計画書を出さなければならなかった。思ったことを口にできるルネの施設とは雲泥の差だ。でも、「進んだ」施設であっても、やはり今の自由な生活には変えられないと思う。 映画は、施設の自由の拡大を、性的な自由の拡大を通して描く。だが、施設を解体し、自立支援に向く世界の潮流の中では、中途半端にも映る。岸さんと一緒に映画を見た大阪国際大学人間科学部助教授橋本芳郎さん(47)も「自由を追求すれば、施設そのものがなくなるのが自然。個室にヌード写真を張ったりビデオを見たり、フランスの施設は、まあまあの快適性があるので、改革という道筋になるのだろう」 橋本さんはさらに、ルネがもし日本の施設に入れば、きtっとそこから出て、地域で彼の言う「プライベートライフ」を追求しただろうと考えた。「自由のない施設か自立生活かの二者択一しかなく、しかも自立生活には多くの支援者など、いくつもの条件が必要になる日本。その現状にも関心を向けてほしい」という。 ● 「らしさ」超え 一人ひとりのセクシュアリティ自体を問い直す声もあった。 中学生の時の事故で車いす生活を送る横須賀俊司・鳥取大助教授は、「フランスの状況は知らないけれど、日本では障害者の性は1970年だから取り上げられていた。このテーマをもう少し掘り下げたい」と話す。 「たとえばルネは挿入するセックスにこだわっているが、それは勃起することが男らしさの象徴になってしまっているからだ。抱き合うだけ、というセックスがあってもいい。障害者にそのことを気にするな、というつもりはないが、障害にかかわらず、性のあり方を多様に考えるべきだと思う」 ● タブー視超え 東京都内で重度障害の若者を介助している50代の女性ヘルパーは、ルネが「健康のためにセックスが必要」という証明書を医師に求めて断られ、「おまえたちがセックスをする時、医師の許可や介護がいるか?恥ずかしい思いをするか?」と投げかけた言葉が胸に残った。 「健常者にはいろんな選択肢があるのに……何ができるのか見つからない。異性に対し関心を持つのは当然だけれど、擬似恋愛を求められても、プロとして応えるわけにはいかないし」と悩む。 自立援助サービスなどをしているNPO法人アビリティクラブたすけあい(東京都世田谷区)理事長でケアマネジャーの薦田美智子さんは、「介助する側も、性に対する考え方、感じ方は人それぞれで、すぐに解決策はないと思う。でも、少なくとも隠すのではなく、もっと話し合っていけるといいですね」と話す。 管理人:劇団 態変さんのサイト紹介はこちら 特定非営利活動法人アビリティクラブたすけあい さんのサイト紹介はこちら |
京都 |
2001/11/17 |
夕刊 | 5 |
面 | No .N164k011117e5 | |||||
北海道/札幌市 |
障害者団体会長 |
女 |
48 |
小山内美智子 |
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シリーズ・特集;しなやかに新世紀41 | ||||||||||
見出し: 小山内美智子さん 障害者団体会長 普通に恋愛する/ タブー超え性の介助語る/「自由な施設」を設立 |
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メモ : 25歳の時、友人が暮らす障害者施設を訪ねた。男性6人部屋。カーテン1枚で仕切られた隣のベッドから漏れる障害者カップルの笑い声が小さくなり、愛し合う音が聞こえてきた。同室者はテレビの音量を上げただけだった。 動物の交尾じゃない うろたえて部屋を出ようとし、セックスを始めたカップルに軽蔑を覚えた。でもほかに場所がない。「どうして壁がないの。全国の施設で、同じことが繰り返されている。動物の交尾じゃないんだ」 怒りと悲しみをバネに24年前、障害者団体「札幌いちご会」を結成、北海道が計画していた「福祉村」の個室化を求めた。障害者自身の発言に、一部の親や養護学校教員は「親を排除し、過激だ」と批判。参加を止められる障害者もいた。 個室化を実現 小山内はひるまなかった。「重度障害者の個室生活は前例がなく、危険」と渋る道庁を説得するため、ボランティアの支援を得て民家で一ヶ月の合宿をし、問題がないことを実証、個室化を実現させた。 福祉先進地スウェーデンに研修に行き、重度障害者がケアを受けながら普通に生活する住宅を見た。「日本でも」が次の目標になった。 仲間の障害者とアパートを借り、27歳で一人暮しを始めた。1986年には8世帯のケア付き道営住宅ができた。 小山内は重度の脳性麻痺。両手が使えず、お尻もふけない。恋愛は「月旅行より難しい」とあきらめていた。 30歳、12歳年下の大学生ボランティアと恋に落ち、結婚、出産した。体験を書いた「車椅子からウィンク」はベストセラーになり、テレビドラマ化された。 名前と活動が全国に広まった。だが、「私が有名になったのは日本の福祉が貧しいから」と言い切る。「スウェーデンや米国で障害者が結婚し、子どもを産んでも、話題にならない」。今は離婚し、リハビリ医を目指す高校1年生の長男と暮らす。 「女としてフルコース人生を経験した」と話す小山内は、障害者に恋愛を勧め励ます。著書「車椅子で夜明けのコーヒー」は自らの性体験を赤裸々に書き、タブーとされてきた障害者の性の介助を取り上げた。 著書の印税収入や全国からの寄付などで集めた一億円を基に、2000年、障害者の自立を訓練する施設「アンビシャス(大志)」を札幌市内に設立し、施設長に就任した。当初は、健常者と一緒に生活できる「アパート」が目標だった。しかしアパートでは補助金が出ず、職員が雇えない。悩んだ末「施設」にした。定員20人。門限なし。飲酒も恋愛も自由な「施設」だ。 アンビシャスにたどり着いた障害者は、小山内に過去の体験を打ち明け涙する。「看護婦にすら『生きる価値がない』と言われ、ご飯を半分しか食べさせてもらえなかった…」。小山内はここに来て安心したと言われるのがうれしい」。施設長として始めて月給をもらい、ローンでマンションも購入した。 沸きだす新たな夢 福祉系の学校に障害者やお年よりの先生がいないのは不自然だと訴える。数年前から「ケアを受けるプロ」として、各地で介護を志す学生に講義を始めた。「障害者は『わがまま』と言われるのを恐れ、介護者に注文を付けられない。わたしを介護して、やり方を学んでほしい」 教科書として書いた「あなたは私の手になれますか」は韓国語に翻訳されることになり、ソウルで講演もした。沸きだす新たな夢は、自立生活する障害者アパート付き介護学校」。障害者の雇用にもつながる。 いま、一番語りかけたいのは医師と教員。知能指数60と判断され、小学校程度の教育しか受けられなかったのが寂しい記憶として残る。「障害者を表面的に判断せず、どういう気持ちで生きているのか考えてほしい」。小山内は今日も車いすで走り回る。 福祉への理解試す 浅野史郎・宮城県知事の話 障害者福祉担当の課長として北海道庁に出向した1985年に出会った。「要注意人物」との前評判だったが、言うことはまともでユーモアがある。「哀れみでしてあげるのが福祉」と考える人には、権利を主張するかわいくない存在。 リトマス試験紙のように、こちらの福祉理解が試される。当時はケア付き住宅を要求していて、無知や偏見という共通の敵と戦った戦友。 施設長になって生活保護を脱したのはすごい。ただ、生身の人間が入居すると、理想から外れることもある。これからも挑戦だ。 略歴とデータ おさない・みちこ 障害者団体「札幌いちご会」会長。1953年6月15日北海道和寒町生まれ。札幌市の真駒内養護学校高等部を卒業後、1977年に朋友の障害者沢口京子さんといちご会を結成。1984年に12歳年下の大学生と婚約。1985年結婚し長男大地君を出産した。 「車椅子からウィンク」など主要著書8冊。1997年宮城大の客員講師に。ケア塾も開くなど、介護教育に力を入れる。 2000年社会福祉法人「アンビシャス」を設立、施設長に。タブーとされた障害者の性に言及し自立の道を探る。 管理人:小山内さんの著書「車椅子で夜明けのコーヒー」紹介はこちらから |
読売 |
2000/09/16 | 朝刊 | 15面 | No .N164y000916m15 |
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特別養護老人ホーム恒道園 |
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シリーズ・特集;超 高齢時代 200 | ||||||||||
見出し: 恋愛と性/見守りたい性への欲求/カップル同室で生活・表情生き生き |
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メモ : 2000年8月、神戸市で開かれた第6回アジア性科学学会。 オーストラリア・カーティン大学のローズマリー・コーテス教授 「性への欲求、異性への関心は、男女に関わらず生涯存在する。特に高齢者の場合、性欲が生への欲求そのものになることがある」 「高齢者の性に対する偏見を断ち切って、好意的な立場から、医学的にも社会的にももっと関心を持たねばならない時代になった」 神奈川県大磯町の特別養護老人ホーム「恒道園」で、一緒に入居していた妻を亡くし、落ち込みが激しく奇行ばかりしていた79歳の男性に、身の回りを気遣ってくれる72歳の彼女ができた。男性はすっかりおしゃれになり、生活リズムも改善され、女性もはつらつとした表情を見せるようになった。 二人は女性のベッドで過ごすことが多く、同室者から苦情が出始めたので、プライバシーが守れる和室を昼間だけ提供することを決めた。男性が脳梗塞で倒れてからは、二人のベッドを隣り合わせにした。彼の死を枕元でみとった女性は、一年後静かに息を引き取った。 枠田俊邦施設長 「二人に性交渉があったかどうかは知るよしもないし、問題ではない。性行為こそが性の本質という誤解が、高齢者の性に対する見方をゆがめてきたのでは。大切なのは、残された人生に生きがいを見つけ、どれだけ心が満たされていたかでしょう」 熊本悦郎札幌医大名誉教授(泌尿器科)と井上勝也筑波大学大学院教授(老年心理)は全国2013の老人福祉施設の施設長に聞いて、合計13万7000人、平均年齢80歳の「高齢者の性」調査報告をまとめている。 施設長の約8割は「性の欲求の実現は、高齢者の生活行動を向上させる」ととらえ、 40%が「恋愛関係にある入居者の同室」についても「自由意志を尊重し助力する」 39%が「ルールを決めてなるべく認める」など、積極的な対応がうかがえた。 一方で、42%が、他の入居者の嫉妬や中傷、家族などの反対から「対応は必ずしも簡単でない」と解答した。 管理人:特別養護老人ホーム 恒道園のサイトへはこちらからどうぞ |
朝日 |
2000/03/06 |
夕刊 | 2面 | No .N164a000306e2 |
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シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: 高齢者の性「もっと自由に」/冷たい世間の目/犯罪招いたケースも |
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メモ : 奈良県に住む72歳の男性。定年退職直後、61歳で前妻と死別。一人きりの生活はわびしく食事すら進まず、寝苦しい日もあった。64歳で結婚相談所の紹介で58歳の女性と知り合い結婚。 新生活は気力がみなぎり、家も新築し車も買い替え、ヨーロッパ旅行にも出かける。隣に妻がいるのを見るだけで気が休まる。 1997年8月、西日本の60歳代の男性は、飲食店で働く35歳の女性と知り合い、「家政婦兼愛人になってほしいと求めた。借金のあった女性は「月給」40万で応じた。1年後、男性は欲求が減退し、「契約を止めたいといった。借金を完済していなかった女性は焦り、知人の31歳の男性と共に、男性の首を絞めて殺し預金通帳を奪った。 福祉評論家の吉沢勲さん 「栄養や労働環境が良くなって、高齢者も肉体的には若い。性についてももっと自由を認めないと、不幸な高齢者ばかりの世の中になるのではないか」 |
朝日 |
2000/02/28 |
夕刊 | 2面 | No .N164a000228e2 |
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ホームヘルパー協会 |
女 |
65 |
松本玲子 |
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シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: 高齢者の「性」と向き合う/体触られたら対応は/ヘルパーの教材にも |
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メモ : 1999年11月、ヘルパーを目指す人が持つべき知識だとして、厚生省はホームヘルパーを育てるための教材に、高齢者の性について盛り込むよう求める「テキスト作成指針」を出した。 ホームヘルパー協会副会長の松本玲子さん(65)は全国のヘルパーに呼びかける。 「介護をする相手の前でひざを立てて座らない。お尻を向けて作業しない。ミニスカートははかない」 「人間だれでも死ぬまで性欲はある。ヘルパーの態度や言葉が相手を挑発することもある。家族も辛いことだけど、自分の親にも性欲があることを認識してほしいですね」 |