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N353 子どもの非行・事件  1999―2002年
紹介記事目録
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記事紹介の留意事項






























































朝日
2002/11/12
No .N353a021112xxx
千葉県
都立高校1年

15

シリーズ・特集; http://www.asahi.com/national/update/1112/037.html
見出し:
女子中学生を全裸モデルに勧誘容疑、15歳女子生徒逮捕
メモ :
千葉県内の12歳と13歳の中学1年の女子2人をモデルに勧誘して全裸写真を撮影させたとして、千葉県警は2002年11月12日、東京都内に住む都立高校1年の女子生徒(15)を児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童ポルノ製造)の疑いで逮捕した。女子生徒は「小遣いが欲しかった」と供述しているという。

少年課などの調べでは、逮捕された女子高生は中学3年生だった2002年2月23日ごろ、埼玉県朝霞市泉水3丁目の無職谷口勇被告(41)ら2人=同法違反罪で起訴=と共謀して、東京都渋谷区で女子中学生2人に「写真のモデルになりませんか。小遣いが稼げます」と声をかけ、豊島区のホテルで全裸の写真などを谷口被告らに撮影させた疑い。中学生には、谷口被告からそれぞれ1万円と携帯電話が渡されたという。

女子高生は2002年1月ごろ、谷口被告とテレクラで知り合い、自分の全裸写真を撮影させた。その後、女子中学生や女子高生約10人を勧誘して全裸写真を撮らせ、谷口被告から約10万円を受け取っていたとされる。


管理人:児童ポルノ禁止法 第七条 (児童ポルノ頒布等)はこちらから

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朝日
2002/09/19
朝刊 34面 No .N353a020919m34
沖縄県浦添市




シリーズ・特集;
見出し:
ホステスは女装の男子中学生/知らない経営者/容疑で書類送検
メモ :
中学2年生(14)をスナックのホステスに雇い、客の接待をさせたとして、沖縄県浦添市のスナック経営者(32)が2002年9月18日までに児童福祉法違反などの疑いで那覇地検に書類送検された。

ところがこの「ホステス」、実は女装した男子中学生。警察に知らされるまで、経営者は女の子と信じていた。

沖縄県警の調べでは、経営者は2002年3月ごろ、求人雑誌を見て応募してきた「女の子」を面接した。自前のスカートやかつらをつけた中学生は、年齢を「19歳」と偽り、名前の末尾を「子」に変えていた。

経営者は住民票などで年齢を確認しないまま採用を決め、4月から6月中旬まで働かせていたという。

中学生は小柄で、化粧をして出勤。店のカラオケで歌ったり、閉店後に同僚のホステスらと食事に行ったりしても男とさとられなかった。学校を長期欠席しがちで、調べに対し「遊ぶ金が欲しかった」と言っていた。


管理人:児童福祉法の抜粋はこちらから

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朝日
2002/07/25
朝刊 29 No .N353a020725m29




警察庁
シリーズ・特集;
見出し:
家出17年ぶりに10万人
メモ :
2001年中に警察が捜索願を受理した家出人は10万2130人で、1984年以来17年ぶりに10万人を超えたことが2002年7月24日、警察庁のまとめで分かった。児童・生徒らや無職者、会社員ら被雇用者の増加が目立つ。

2001年に捜索願の出た家出人は男性が6万0581人、女性が4万1549人。年代別では、20代が2万0253人で最多。40代を除く全年代で、前年より家出人が増えた。

職業別では、無職者が3万6222人で最多。次いで被雇用者が2万7399人、児童・生徒ら2万2182人の順。児童・生徒らでは、中学生が1万0730人で最も多かった。動機・原因では、家庭関係が最多で2万1609人。次いで、事業・職業、疾病、異性、学業の順だった。

一方、同年中に所在を確認できた家出人も全国で9万0692人に上った。捜索願の受理から家出人が見つかるまでの期間は「2〜7日」が4割を占めた。2年以上も3%いた。


管理人:警察庁の元の資料へのリンクはL353からどうぞ

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朝日
2002/03/25
朝刊 31面 No .N353a020325m31
茨城県/大洗町
高校2年

17
被害者は17歳n浅野智美さん
シリーズ・特集;
見出し:
絞殺、バイクで遺体運ぶ/茨木・遺棄高2供述 「束縛いやだった」
メモ :
茨城県大洗町の山林で県立大洗高校2年の浅野知美さん(17)が遺体で見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕された別の県立高校2年の男子生徒(17)が「自宅で首を絞めて殺した。遺体はバイクで運んだ」と供述していることが、県警総裁1課とか鉾田署の調べでわかった。県警は2002年1月26日に殺害したものと見ており、容疑が固まり次第殺人の疑いで再逮捕する方針だ。動機については、「知美さんに束縛されるのがいやだった」と話しているという。

県警によると、男子生徒は、智美さんから毎日電話するように求められるなどしたため、次第にギクシャクして、わずらわしく感じていたという。「ささいなことでけんかとなり、殺してしまった」と供述しているという。事件について男子生徒の家族は気づいていなかったという。

県警は24日午後、死体遺棄容疑で男子生徒を水戸地検へ送検した。

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2001年


読売
2001/11/02
夕刊 19
No .N353y011102e19
福島県/東白川郡
中学3年

15

シリーズ・特集;
見出し:
中3が暴行父親死なす/福島
メモ :
福島県警棚倉署の調べによると少年は2001年11月1日午後2時ごろ、自宅寝室の布団で横になっていた無職の父親(61)の腹を足でニ、三回踏みつけた上、顔を殴るなどの暴行を加え死なせた疑い。

数時間後、父親がぐったりしていることに母親(52)が気付き、病院からの通報で棚倉署員がかけつけたところ、すでに死亡していた。

少年は両親と3人暮らし。少年の通う中学校によると、少年は体調を崩し、2001年9月下旬から学校を休みがちだったと言う。少年は学校を休むようになってから、父親と口論をして暴行を加えたことが何回かあったという。

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読売
2001/11/02
朝刊 35
No .N353y011102m35
青森県/八戸市
中学1年

13

シリーズ・特集;
見出し:
中1、母殴り死なす/「チャーハン水っぽい」/青森・八戸
メモ :
青森県八戸署の調べによると、中学1年の少年は2001年10月31日午後6時ごろ、自宅で布団に横になっていた母親(49)に「(夕食の)チャーハンが水っぽいなどと言って口論になり、こぶしで母親の前頭部を2回殴った疑い。

少年はその直後外出し、午後10時ごろ帰宅したが、小学生の妹から「お母さんの様子がおかしい」と告げられ119番通報。母親は約1字間40分後、搬送先の病院で、頭部打撲による脳内損傷で死亡した。

母親は手術歴があり、病弱で寝たきり起きたりの状態。少年は「口論しているうちに興奮して殴ってしまった」と話していると言う。

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読売
2001/10/22
朝刊 27 No .N353y011022m27
北海道/空知郡
無職

16

シリーズ・特集;
見出し:
16歳、父殴殺/スコップで?「威圧的な態度に不満」/北海道
メモ :
2001年10月21日午後8時40分ごろ、会社役員(55)が頭を強く殴られて死亡しており、富良野署は、自宅にいたニ男の無職少年(16)を殺人の現行犯で逮捕した。

調べによると、ニ男はスコップのようなもので会社役員を殴り殺したらしい。
「父親はふだんから、生活上の事で威圧的な態度をとり、不満を持っていた」などと供述しているという。

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朝日
2001/10/15
夕刊 13
No .N353a011015e13
大阪府泉/佐野市
中学1年生

13

シリーズ・特集;
見出し:
中1女子が同級生刺す/泉佐野
メモ :
2001年10月14日午後6時30分ごろ、大阪府泉佐野市に住む男性から、妹が家の前で刺されたと110番通報があった。警察官がかけつけたところ、この家の中学1年生の女子生徒が背中を刺されて大けがをしており、泉佐野署は、逃げようとして女子生徒の母親が取り押さえた同級生の女子生徒を補導した。

この同級生は午後時6時30分ごろ、この家を訪ね、家の前で女子生徒と話していたという。悲鳴が聞こえたため母親が外へ出ると、女子生徒が血を流してうずくまり、同級生が走り去っていくのが見えた。

母親は数100メートル追いかけて、刃渡り約9cmの果物ナイフを持っていた同級生を取り押えたという。

同級生は、刺したことは認めており、「手の皮膚が荒れているのを『きしょい』と冷やかされ、いやだった」などと述べているという。

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朝日
2001/05/29
朝刊 39面 No .N353a010529m39
兵庫県/尼崎市
小学校6年生

11
畠瀬直子、野田正人
シリーズ・特集;
見出し:
母刺し死なす/小6 自立支援施設へ/児童相談所 非公表で処遇決定
メモ :
兵庫県尼崎市の男児(11)が2001年4月、母親(44)を包丁で刺して死なせたとされる事件で同県西宮市の児童相談所は2001年5月28日、児童福祉法に基づいて男児の処遇を決め、実施に移したと発表した。内容は「男児の健全育成を最優先させる」として明らかにしなかったが、児童自立支援施設への入所措置がとられたと見られる。

相談所や県警によると、男児は当時の状況について「自殺したらどうなるかと指を包丁で軽く切った」「帰宅した母親に見つかり、激しく怒られたので包丁で刺した」などと説明。自殺を考えた理由には4月の転校を挙げ、「転校先では体育館や下足場所など分からないことばかりで、学校に行きたくなかった」と話したとされる。

温かい「居場所」が大切  畠瀬直子・関西大教授(臨床心理学)の話

成長期の子どもが起こした偶発的な出来事と受け止めた。母の病気や転校などが背景にあるのだろうが、むしろ、通いなれた学校や仲のよい同級生など子供の心の支えとなる「居場所」の大切さを感じた。男児はまだ動揺が大きいはずで、事件を思い返すような環境に置かれると、再び錯乱状態に陥る。温かく受け止める施設で、健康的な人格をはぐくんでほしい。

家族関係の築き直しを  野田正人・立命館大教授(児童福祉)の話

男児のように思春期にさしかかった時期は、特に心が大きく揺れ動く。真剣に育てようとする母親への愛情と憎悪、転校による心労で行き詰まり。一番大事な母親を指すというある種の自殺行為に至ってしまったのではないか。難しいかもしれないが、家族は新しい関係を築き直し、、安定した生活の中で男児を支え、手当てをすることが必要だ。

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読売
2001/05/24
夕刊 14面 No .N353y010524e14
長崎県/西彼杵郡
中学3年生

14

シリーズ・特集;
見出し:
中3男子が中2女子刺す/殺人未遂容疑で逮捕 「殺そうと思った」/長崎
メモ :
長崎県警大浦署は2001年5月23日夜、同権西彼杵郡内の中学3年生の男子生徒(14)を殺人未遂容疑で逮捕した。

調べによると、男子生徒は同日午後6時半ごろ、同郡内の路上で、同じ中学校に通う2年生の女子生徒(13)の背中を出刃包丁で刺し、重傷を負わせた疑い。女子生徒は長崎市内の病院に運ばれ、手当てを受けている。傷は左肺に達しているが、命に別状はない。

女子生徒は、近くの民家に「同じ中学校の生徒に刺された」と助けを求め、民家の男性が110番通報した。同署員が自宅にいた男子生徒に事情を聴いたところ、犯行を認めた。

二人は顔見知りで、自宅も近い。男子生徒は「包丁は自宅から持ち出した。殺そうと思った」と供述しているといい、詳しい動機などを調べている。

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京都 2001/04/17 夕刊 11 No .N353k010417e11
神戸市 会社員 ****
シリーズ・特集;
見出し:
売春相手が金要求/会社員自ら110番/神戸、容疑で逮捕
メモ :
兵庫県警少年課は2001年4月17日、会社員****を児童売春禁止法違反の疑いで逮捕した。

****容疑者は2001年1月17日と27日ごろの2回、テレホンクラブで知り合った神戸市内の女子中学生(14)にみだらな行為をした疑い。

約5万円を支払うと約束したのに5000円しか支払わなかったため、女子中学生が男性の友人3人と共に勤務先に押しかけ金を要求。困った****容疑者が110番通報をし事件が発覚した。

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読売 2001/03/23 朝刊 39 No .N353y010323m39
愛知県/小牧市 14
シリーズ・特集;
見出し:
母手伝った容疑/14歳を書類送検/愛知の女児遺体放置
メモ :
愛知県小牧市で当時2歳の女児の遺体が8ヶ月以上放置され、母親(37)が死体遺棄容疑で逮捕された事件で、2001年3月22日小牧署は、遺体を隠すのを手伝った共犯として母親の二男(14)、を死体遺棄の疑いで「保護観察処分相当」との意見をつけて名古屋地裁に書類送検した。

母親
「遺体を隠す際、二男に手伝わせた」

二男
「母親に頼まれ押入れに押し込むのを手伝った」

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朝日 2001/03/02 朝刊 33 No .N353a010302m33
宇都宮市 私立高校3年生 18
シリーズ・特集;
見出し:
ネット主婦刺傷/被害者依頼「殺して」/家裁決定 少年を少年院送致
メモ :
宇都宮市内の私立高校3年男子生徒(18)が2001年1月15日、インターネットで知り合った埼玉県岩槻市の主婦(32)を包丁で刺した事件で、宇都宮家裁は嘱託殺人未遂罪で少年院送致の保護処分を決定。

男子生徒は殺人未遂の罪で同家裁に送致されたが、検察側が証拠として提出したホームページ上の会話記録に、主婦が生徒に「お願いよ、殺して」などと殺害を依頼した内容が残されていた。

鳥飼裁判官は嘱託の事実を見とめた一方
「生徒は被害者に強い自殺願望があると認識しながら交際にのめり込んでおり、責任をすべて被害者に転嫁することは到底許されない」と処分の理由を述べた。

生徒の付き添い弁護士
「生徒は自殺を望む主婦に利用されただけ。少年院送致は重過ぎる」として抗告を検討。

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朝日 2001/02/26 朝刊 39 No .N353a010226m39-1
名古屋市/名東区 県立高校生 17
シリーズ・特集;
見出し:
17歳少年、双子の兄刺殺/殺人未遂の容疑で逮捕/病気「将来ない」/名古屋/看病の毎日に負担かかった?/仲良し兄弟周囲は驚き
メモ :
2001年2月25日、愛知県立高校の男子生徒から「自宅で兄をナイフで刺した」と110版通報があった。双子の兄は、午後4時過ぎ出血性ショックで死亡した。少年は、自営業の母親と兄との三人暮らし。

兄は高校を休みがちで昨年春までに退学。以前から精神的に不安定な面があり、5月に自殺をり、首吊りの呼吸停止で後遺症が残った。

弟は、自衛隊関係の学校に進学していたが、兄の自殺未遂後学校を辞め、実家に戻って名古屋市内の高校に入り、兄の看病をしていた。


「兄は病気が重く、このままでは将来がない。死んだ方が(兄のために)いいと思った」

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朝日 2001/02/26 朝刊 39 No .N353a010226m39-2
兵庫県/姫路市 17
シリーズ・特集;
見出し:
17歳母、長男死なす/「食事せぬ」頭打ちつけ/容疑で逮捕 兵庫姫路
メモ :
2001年2月25日、姫路市に住む17歳の母親が長男を虐待し死亡させた傷害致死容疑で逮捕された。

2000年6月7日に母親は長男(当時一才)が昼食を食べないことに腹を立て、数回突き飛ばしたうえ頭を打ちつけくも膜下出血で死亡させた疑い。

虐待した日の夕方、母親が「子どもが転んだ」と119番通報し入院させていた。関係者から事情を聞いた兵庫県姫路こどもセンターが長男の死因に不審を抱き、2000年9月に警察に通報していた。

長男の父親のガソリンスタンド店員(19歳)と1996年6月ごろから同居していたが、事件当時は不在で、父親とはその直後別れたという。

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京都 2000/12/28 夕刊 9 No .N353k001228e9-1
京都府 京都府警
シリーズ・特集;
見出し:
児童買春禁止法1年/少女が誘い/108件 全体の80%/7割「小遣いほしい」
メモ :
児童買春禁止法施行後、1年間に京都府警が検挙したのは138件。容疑者は35人。被害少女は93人。このうち少女から犯罪行為を誘発したケースは108件で全体の78.3%。

被害少女から見た動機は
「小遣い欲しさ」が66人で70.9%、
「友達に誘われて」が20人で21.5%だった。
知り合った方法の75.4%はツーショットダイアル。携帯電話を含むインターネット利用は3.6%。

1999年11月に施行された児童買春禁止法は、18歳未満の児童を対象とした買春やポルノを禁止している。インターネットで発信する児童ポルノや女子中高校生との援助交際も取り締りの対象となっている。


 管理人:児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰 及び 児童の保護等に関する法律へはこちらから


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京都 2000/09/27 夕刊 11 No .N353k000927e11-1
大阪市 兵庫県立高校3年 17
シリーズ・特集;
見出し:
女子高生が女性教諭刺す/男性教諭と三角関係
メモ :
大阪府府警大淀署は2000年9月26日、交際していた男性教諭(25)をめぐって口論となった近江八幡市の小学校教諭の女性(23)を刺したとして、殺人未遂の現行犯で、兵庫県猪名川町の県立高校3年の女子生徒(17)を逮捕した。

調べによると、女子生徒は26日午後8時50分ごろ、大阪市淀川河川敷公園で、男性教諭をめぐって三角関係となっていた女性の背中などを包丁で刺した疑い。女性は約1週間のけが。

男性教諭は女子生徒の通う学校に勤務。女子生徒はこの日学校を休み、大阪市内などで女性、男性教諭と話し合ったが、結論が出なかったため、「二人で話し合おう」と女性と現場に行った。包丁は話し合いの前に自宅近くで買っていた。「三角関係のもつれから刺した」と供述しているという。

目撃した通行人が110番、駆けつけた同署員が現行犯逮捕した。


管理人:一番情けなくって無責任なのは、二人に話しをゆだねた男性教諭でしょうね。

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朝日
2000/10/11
朝刊 39面 No .N353a001011m39
大阪府



大阪弁護士会/瀬戸則夫、三木憲明、小島幸保
シリーズ・特集;
見出し:
「いま厳罰よりケアを」/少年凶悪事件、ピークは40年前/大阪弁護士会、50年分調べ/「いきなり型」昔から
メモ :
凶悪な少年犯罪は本当に「増えている」といえるのか……。厳罰化を中心とする与党の少年法改正案が国会で審議入りするなか、改正が必要な理由の一つとされる「少年犯罪の凶悪化」論をめぐって、大阪弁護士会が事例を踏まえた検証作業を進めている。過去五十年分にわたる少年事件を分析したところ、四十年ほど前に凶悪事件発声のピークがあり、最近の増え方は相対的にみれば重大な変化とはいえないという。調査と分析をした弁護士たちは「いま必要なものは厳罰化ではなく、手厚いケアだ」と冷静な論議を求めている。調査結果は今月中に発表される。

調査したのは、どう弁護士会の少年法改正問題検討部会に所属する瀬戸則夫弁護士ら七人。

メンバーの三木憲明弁護士(三二)は、現在の改正論議を後押しするものとして「一九九七年の神戸連続児童殺傷事件以後、世間に衝撃を与える少年事件が相次いだこと、世論だけでなく、刑法学者らからも厳罰を求める声が上がったこと」などを指摘する。六月の総選挙で与党が少年法改正を公約に掲げるなど、刑事罰適用年齢引き下げの動きがにわかに現実化したため、「先入観にとらわれない、実証的な分析が必要だ」と考え、八月末から調査を始めた。

与党案が「原則逆送」としている殺人や傷害致死など故意の犯行で被害者を死亡させたケースを、調査対象にした。五三年―九七年の「家庭裁判月報」の少年事件審判例から該当例を拾い出して、事件の特徴、少年の処遇などを調べた。神戸事件の後最近までの例は独自に調べ、以前の事件と比較した。

その結果、月報で調べた四十五年間で、この類型にあてはまる事件の総数は百二十九件あった。最も多かったのは、六一年の十一件。六八年以降は年間一―四件と少なくなっている。

今年は、佐賀の少年によるバスジャックや愛知の主婦殺害、岡山の金属バット殺傷、大分の一家殺傷などの事件が続いているが、調査に当たった弁護士たちは「六一年当時にもピークがあった事実が、議論から欠落しているのではないか」と指摘する。

事件の内容でも、「十五歳の少年が同級生をナイフで刺し、首を切断してけ飛ばした」(六九年)例など、重大事件が過去にもあった。「『十分以内に(自分を)殺したら一万円やる』とふざける同級生を十六歳の少年が刺殺し、その後も普段通りの生活をしていた」(五九年)といった動機がはっきりしない事件も十八件あり、動機の分かりにくさは最近だけの傾向とは言い切れないことも明らかになった。

少年の処遇を見ると、百二十九件のうち二十三件が検察官に逆送され、刑事裁判を受けていた。与党の改正案のように刑事罰を科すことができる年齢を引き下げると、16歳未満で逆送が可能だったケースは二十七件。このため、改正案が成立すれば、十四、五歳の少年が刑事裁判を受けるケースがかなりありそうだ、という。

調査メンバーの小島幸保弁護士(二八)は「おとなしい子が突然、凶悪な犯行に及ぶ『いきなり型』は最近の特徴のように言われるが、昔からあった。厳罰化よりも、前兆をキャッチするような体制作りが必要だ。少年院など専門機関を離れて刑務所に送っても、少年が反省し、立ち直るとは思えない」と話している。


質疑野党欠席のまま

与党三党による少年法改正案の質疑が十日、衆院法務委員会で野党欠席のまま始まった。与野党議員は「堂々と意見を戦わせろ」「まるで茶番劇だ」とお互いを非難。傍聴席からは「重要な改正案を、どさくさに紛れて決めようとしているようだ」と批判の声が上がった。公職選挙法改正案をめぐる与野党の攻防の陰で、実質的な議論のないまま法改正への歯車が回り始めた。

十日午前十時過ぎ、法務委員会の質疑は野党議員抜きで始まった。三十席のうち、埋まったのは十四席。最後の列の傍聴席は、ほぼ満席だった。

「このような重要法案の審議に、意見を堂々と戦わせないなんておかしい」

「立法府としての責任をどう果たすのか」

質問者が野党を批判するたびに、与党委員たちから「そうだ、そうだ!」と大声が上がった。質疑は二時間半で終わった。

委員会を開かないよう委員長に申し入れ、断られた野党の法務委員たちは、委員会室の前で、与党を批判した。「少年法を人質にとって、出て来い出て来いということか」(社民党・保坂展人議員)。「与党が出した法案を与党だけで審議するなんて茶番劇」(共産党・木島日出夫議員)

審議を最後まで熱心に傍聴していた元家裁判事の平湯真人弁護士(五七)は「少年法をいい加減に扱うのは許せない」と語った。

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朝日
2000/06/06
朝刊 31面 No .N353a000606m31
新潟県/小千谷市
高校2年生

17

シリーズ・特集;
見出し:
「人殺せば自分が死ねる」 新潟女性殺害容疑少年供述
メモ :
新潟県小千谷市で1999年1月、71歳の女性を殺害したとして殺人の罪に問われた少年(19)=当時17歳、高校2年生=に対する被告人質問が2000年6月5日、新潟地裁(榊五十雄裁判長)であった。殺害の動機について少年は「自分がいやになり、人を殺せば、自分が追いつめられて死ねると思った。相手は誰でもよかった」と述べた。犯行時の心情を聞かれた少年は「わからない」「説明できない」と繰り返した。

検察側は冒頭陳述で、「少年は消防士になるための試験勉強が思うように行かなかったことから強い自己嫌悪に陥り、他人を殺害することで、自分を自殺しなければならない状況に追い込もうとした」と指摘。少年が対象を特定しないまま他人の殺害を計画し、周囲に人家のない女性宅に侵入して、金づちで女性を殴って殺害したとしている。

少年は女性を殺害した日に雑木林にビニールひもをかけて首をつろうとし、翌日にも睡眠薬を大量に飲んで自殺を図ったが失敗した。その後は自殺を試みることはなかったという。少年は1999年5月になって子千谷署に自首した。

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京都
2000/05/03
朝刊 27面 No .N353k000503m27
愛知県/豊川市
高校3年生

17

シリーズ・特集;
見出し:
「若い人はいけない」/主婦殺害容疑の高3/独自、身勝手な倫理/事件直前買い食い
メモ :
「人を殺す経験をしようとして、殺しに行きました。若い未来のある人はいけないと思った」。愛知県豊川市で主婦がめった刺しで殺された事件で、逮捕された高校3年の男子生徒(17)は淡々と言い放った。祖父と父親が二代続けて教師の教育一家に育つ。凶器の金づちや逃走用の着替えを事前に準備するなど計画的。「いつもあいさつする礼儀正しい青年」という周囲の評価からは想像もつかない陰惨な事件の背景に、学校や地域社会が見落としていた心の闇の奥に何があるのか。

性の興味失い 死や殺人に…  精神の崩壊指摘  社会評論家・芹沢俊介氏

愛知県豊川市の主婦殺害事件で2日、逮捕された高3男子(17)が「人を殺す経験をしようと思った」などと供述したことについて、社会評論家の芹沢俊介氏は神戸の連続児童殺傷事件と比較しながら「本来なら性に最も興味を持つはずの年代の少年が、死や殺人に向かっていることに精神の崩壊を感じる」と分析。

さらに、学業もスポーツも優秀な生徒であることに関連して、「何をしてもいいという自分お力への過信、おごりも感じる」などと語った。

芹沢氏は、神戸の事件の少年との共通点として、性への興味を失っている点を挙げ「現代は既に性は新鮮さを失い、思春期の少年の興味の対象でなくなりつつある。性に興味が持てないというのは、コミュニケーション感覚の崩壊を示している」と指摘した。

ただ、神戸の少年が学校生活で大きな疎外感を抱き、自分なりの神や宗教儀式のようなものをつくり出したのに対し、今回の少年がそうした傾向を示していないことから「「むしろ優秀とされる人間のおごりがあったのではないか」と観る。

「若い未来のある人は(殺人の対象にしては)いけないと思った」と供述している点も「ドストエフスキーの『罪と罰』の主人公にも似た冷静ともいえる論理だが、結局は踏み越えてはならない一線を越えるための合理化にほかならない。殺すという極限の体験をそうした合理化でたやすく手に入れようとしており、そこにもおごりがみえる」と断じた。

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朝日
2000/02/26
朝刊 35面 No .N353a000226m35
福岡県/芦屋町
中学2年生

14

シリーズ・特集;
見出し:
中1生刺され死亡/福岡 校内で中2とけんか
メモ :
2000年2月25日午前11時55分ごろ、福岡県芦屋町中ノ浜の町立芦屋中学校の教諭から、校内のトイレで男子生徒同士のけんかがあり、1人が刃物で腹部を刺された、と110番通報があった。刺されたのは1年生の縄田啓太君(13)で、北九州市内の病院で手術を受けたが、同夜、出血性ショックで死亡した。折尾署は刃物を持っていた二年生の男子生徒(14)を、殺人未遂と銃刀法違反の疑いで現行犯逮捕した。

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朝日
2000/02/18
朝刊 31面 No .N353a000218m31
福岡県/筑紫野郡
中学2年生

14

シリーズ・特集;
見出し:
中学生兄弟、母死なす 福岡
メモ :
母親(49)に暴力を振るって死なせたとして、福岡県警筑紫野署は2000年2月17日、同県筑紫野郡内の中学2年生の長男(14)を傷害致死の疑いでkん急逮捕し、同1年生の次男(13)を補導した。

調べによると、一家は小学生の長女を含む4人暮らし。母親は兄弟と口論になった際、酒を飲んでいたらしい。日ごろ、家で飲酒することが多く、家庭内でけんかが絶えなかったという。


管理人:この後、2000年4月3日の朝日新聞朝刊25面には「家庭後輩、事件の「予兆」 中学生兄弟、母殴り死なせた背景は 父は暴力、母は酒 周囲「どうしろと言えぬ」」と言う見出しで、大工だった父親は3年前に交通事故で入院した後会社が倒産し、夫婦喧嘩で暴力が絶えずに離婚し、母親は酒びたりの生活になっていた上、妹は家出をして児童相談所に保護されていたというような状況が報道されています。そうした状況をしていた学校も福祉事務所も近所の人たちも親類も、有効な援助ができないままだったそうです。

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朝日
1999/10/09
朝刊 35面 No .N353a991009m35
東京都/八王子市
高校1年生

15

シリーズ・特集;
見出し:
「遅刻注意され、むしゃくしゃ」/女子高生、教諭刺す/授業中、傷害容疑で逮捕/東京・八王子
メモ :
1999年10月8日正午ごろ、東京都八王子市になある私立女子高校から「教諭が刃物で刺された」と119番通報があった。救急隊員が駆けつけると、校舎二階の教室で、生物担当の男性教諭(39)が右胸など三ヵ所を刺されており、約二週間のけが。そばにいた1年の女子生徒(15が別の教諭に取り押さえられ、警視庁高尾署員に傷害容疑の現行犯で逮捕された。同署で詳しい動機を調べている。

調べでは生徒は4時限目の生物の授業中、板書している教諭の背後から近づき、持っていた果物ナイフ(刃渡り約15a)で、右胸のほか背中と左手を刺したという。

生徒は8日朝、遅刻して午前10時半ごろ登校した。生物の授業が始まる前、教諭から「なぜ遅刻したのか」などと注意を受けた。教諭は1年の学年副主任だが、生徒の担任ではない。

生徒は高尾署の調べに対して、「遅刻を注意されむしゃくしゃしてやった」などと供述。ナイフについては、「登校する途中、なんとなく不安になっていったん自宅に戻り、持ち出した。こんなことをして反省している」などと話しているという。

高校側の話では、生徒は教諭を刺した直後、「私が悪いんじゃない」「殺される」などとつぶやいていたという。またノートに「人間を束縛するのは人間だ。今日は人間を処刑する日だ」などと書いてあった。

高校の教頭によると、この生徒の成績は普通で、運動部に所属している。クラスには親しい友人がいた。一学期に遅刻が1回、欠席は3日あった。刺された教諭は、勤続17年目で「熱心な先生」と説明した。事件について「生徒の心の問題を、十分把握していなかったのは残念だ」と話した。

朝日
1999/10/09
夕刊 11面 No .N353a991009e11
東京都/八王子市
高校1年生

15

シリーズ・特集;
見出し:
女子高教諭刺傷/「学校やめたかった」/犯行の生徒、反省繰り返す
メモ :
東京都八王子市の私立女子高校で、授業中の教室で男性教諭(39)が果物ナイフで刺された事件で、傷害容疑で逮捕された同高1年の女子生徒(15)が、警視庁高尾署の調べに「学校生活がうまくいかず、(高校を)やめたかった」という趣旨の供述をしていることが9日、わかった。中学・高校一貫教育の同校で、別の中学から入学した生徒は夏ごろから思い悩むようになったといい、不安定な気持ちが続いていたときに遅刻を注意されたことが事件の引き金になった。、とみている。

これまでの調べや学校関係者によると、生徒は8日に逮捕された後、教諭にけがをさせたことについて「先生に申し訳ないことをした」と繰り返しているという。

生徒は高校入学の前後から、注意に期待されていると強く感じるようになったといい、その思いは夏休みの前にさらに強まった。

中学までは成績優秀とされていたが、同じくらいの成績の生徒が集まるこの高校では目立たず、「競争が激しく、足の引っ張り合いもあった」という。また、校則についても厳しいと感じていたとされる。

こうした学校生活を「寄せられる期待が大きくて、プレッシャーに我慢できなかった。苦しくてどうしようもなかった」と説明しており、事件については「気がついたら先生を刺してしまっていた」という内容のことを話しているという。

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京都
1999/09/16
朝刊 16面 No .N353k990916m16




花園大学教授 三原芳一
シリーズ・特集;木曜とーく  「よいこ」の物語 5
見出し:
酒鬼薔薇聖斗君/時に残虐、思春期の衝動 /花園大学教授  三原芳一さん
メモ :
1997年の2月から5月にかけて酒鬼薔薇聖斗君が犯した犯罪は、その残虐性よりも犯人が現役の中学生であったことに、世間は大いに驚いたものである。この僕が大して驚かなかったが、それでも犯人の見当が外れたことに悔しい思いをした。

犯人は神戸市立中学校の卒業生で高校生ぐらいだろう、と見当をつけてしまったのである。犯人が明らかになってみると、どんな悪さをするにも学校の周りでやりたがるのが中学生(換言すれば、教師や仲間に誇示したいために悪さをするのが中学生)だ、というごく常識的な命題を思い出すことになった。

そんなわけで世間様には申し訳ないが、僕は酒鬼薔薇聖斗君を極悪人だとは思っていない。いやむしろ、他人とは思えないような親近感を抱いている。というのは、僕は酒鬼薔薇聖斗君ほど早熟ではなかったが、それでも高校1年のころにかなり鬱屈した気分で、彼と同じようにニーチェやダンテ、そしてヒトラーを読んでいたからである。

そういう気分に陥った理由は当時はよく分からなかったが、高校に入ってから成績がガタ落ちしたことがきっかけになったのは間違いない。「よいこ」という自我が揺らぎ始めたのである。時あたかも思春期のまっただ中、単に成績が落ちたということが、全人格的な懐疑にいとも簡単に発展してしまったように思う。成績を上げるためには勉強すればよいと分かっていても、サッパリその気にならず、何もかも無価値のように感じていた。その一方で、思春期にはさまざまな衝動が自分を突き上げてくる。ニヒルな気分にはセクシュアルなものと並んで、地獄のイメージを構成する、暴力的で残虐なもの、グロテスクなものが妙にリアルだったのである。

少年の性衝動は一般的には抑圧されるが、おそらく少年の仲間集団の文化を通じて適度に発散され、大人への成長の糧となるのである。そのことによって、衝動は自我のコントロールの下にあり続け、自我の統一と発達が保たれるのである。ところが、この抑圧が強すぎて衝動が遮断されてしまうと、行き場を失った衝動は心の世界で、自我のコントロールを離れ、現実との接点を欠いた心的ストーリーを紡ぎ出してしまうのである。

酒鬼薔薇聖斗君は「よいこ」であらねばという強い自我像から、無意識に性衝動を遮断してしまったように思う。だが、思春期の衝動が消えることはありえないから、母親の前では依然として「よいこ」であり続けながら、心の世界で衝動が紡ぎ出すストーリーに飲み込まれてしまったのである。大人になる過程で起こりがちなことであるが、その結果はあまりにも悲惨であった。

彼が大人になるにはこの自我像を壊す必要があったのだが、母親との関係ではとうとう壊せなかったのだ。一連の事件が彼の犯罪として発覚してから、ようやく壊せるようになったが、発覚するのを一番待ち望んでいたのは、もちろん彼自身だったのである。

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京都
1999/09/09
朝刊 9面 No .N353k990909m09




花園大学教授 三原芳一
シリーズ・特集;木曜とーく  「よいこ」の物語 4
見出し:
女性教師刺殺事件/心のストーリー理解を /花園大学教授  三原芳一さん
メモ :
ここで言う「女性教師刺殺事件」というのは、1998年1月28日に栃木県黒磯市立黒磯北中学校で、女性教師が同校1年生の男子生徒にナイフで刺殺された事件のことである。この前後、少年によるナイフを用いた凶悪事件が続々と報道されたため、ナイフの所持規制はもちろん、少年の心に何が起こっているのか、どう対応すればよいのか、などが問題となった(今でもこの問題は残っている)。

こうした、大人が想像もしなかった事件を少年が起こした時、世間の人々とマスコミ関係者は学校側に「原因は何か」とか、「どういう対策を立てるのか」と性急に回答を要求するが、これは納得できそうなことを早く聞いて早く安心したいからである。

こういう時、出てくるのがさも分かったかのような無責任な言動である。「学校は少年の心のストレスを見落とした」などというのが、その代表例である。しかし、中学生ならずとも、だれでもストレスを抱えて生きているのが実情であり、もしそれが原因であるなら、この世の中、殺人事件でおぼれてしまっているはずである。

さらに、精神科医でもなければカウンセラーでもない教師に、全校生徒すべての「心のストレス」を見つけ出せというのであろうか。あまりにも現実離れした過大な要求というほかない。この少年の心にストレスがあったのは事実であるが、問題はそれがなぜ、女性教師の刺殺という結果になったのか、少年の心のストーリーに即して理解されなければならない。

当時の新聞報道によると、この少年は、女性教師から二度目の注意を受けたとき、脅かしてやろうと持っていたナイフをポケットから取り出したが、女性教師が怖がらない様子だったため「カッとなって」刺した、という供述をしているが、ここに問題を解く鍵が潜んでいる。脅かすつもりだったのに相手が怖がらなかったというわけだが、これは自分の描いている心のストーリーが現実の場面で破たんしたことを物語っている。そのとい心に強いストレスが起き(つまり「カッとなって」)、そのストーリーを暴力的に貫徹しようとして、刺したのだ。

ここに思春期特有の心の不安定さを見いだすのは容易だが、むしろ少年の心のストーリーの直線的な硬さにこそ注目すべきであろう。ナイフを出したとき、女性教師が怖がらなかったのなら、「こりゃだめだ」というわけで降参してしまえばよいのだが、この少年にはそれができなかったからである。おそらく自分の存在を誇示するためにナイフを出したのであろうから、少年はその時、自我が崩壊するかのような恐怖を感じたに違いない。だから、極端な攻撃行動に移ってしまったのである。

こういいう心のストーリーの硬さは近年の少年にほぼ共通のものであって、この少年に特有のものではない。その意味で、「おとなしく目立たない少年だった」という当時の学校側の説明は間違いではないと思う。「よいこ」だったのかもしれない。

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