自分の残りの人生を活かす場を求めて、沖縄や石垣島などの八重山諸島、奄美大島や与論島をはじめとする奄美諸島を巡ってきました。そして2005年に屋久島を初めて訪れ、2007年には土地を購入し、2011年にコテージを開業しました。
2009年の春まで6回島を訪れるごとに、食堂やコテージの参考にするために何軒もの宿に泊まり、何店もの飲食店で食事をしました。そこで気付いたことの一つに、公園の駐車場には車いす対応のトイレがあるにもかかわらず、車イスの方が宿泊できるようにスロープが付き、トイレや浴室が無理なく利用できるように作られた個人経営の宿が一軒もないということです。
■ 県道沿いなどにある公園や駐車場のバリアフリー・トイレ
屋久島でも大きな宿泊ホテルやレストラン、空港や港などの公共施設にはバリアフリートイレの設置が進んでいます。
県道沿いのバリアフリートイレの紹介と画像
しかし気軽にお茶を楽しめる飲食店や、家庭的な雰囲気を味わえる個人経営の宿がバリアフリーになっていることはまれです。それは、設備設置に費用がかかるという経済上の問題だけでなく、これまで屋久島を訪れる人は縄文杉と出会いに山道を登る人や海や川でカヌーを楽しむ人など、いわゆる健常者しかいないという思い込みがあったためではないでしょうか?
■ 飲食店や民宿のバリアフリートイレ
その一方、最近できた一部の飲食店には車イス対応のトイレを設けている店ができてきました。
また、私が障害者就業支援施設の方など屋久島の様々な方に尋ねたところ、当時車イスでお越しのお客様の宿泊の対応をしている個人経営の宿は、小瀬田のペンション苺一笑さんと安房の民宿いっぱちさんだけでした。どちらの宿にも泊まらせていただきましたが、残念ながら苺一笑さんの玄関には階段があり、部屋のトイレ一体型のユニットバスで車イスでは入れません。また、いっぱちさんの玄関にはスロープが付いていますが、トイレは車イスで中までは入れませんでした。
バリアフリートイレのある飲食店や民宿の画像
ヨーロッパでは、体に様々な障害を持っている人も気軽にアウトドアを楽しみ、ゆったり滞在できるコテージなどがあると聞いています。日本でも、身体障害の人権へのみならず、急速に進む高齢化社会に対応すべくバリアフリーやユニバーサルデザインに配慮することが時代の趨勢となりつつあります。現に山や海を楽しむ手伝いをしてくれるガイドさんの中には、救命救急の資格だけでなくヘルパーの資格を持っている方もいらっしゃいますし、全盲の鍼灸師さんが屋久島に家を建てて移住して来られるまでになっています。
■ 六角堂の目指す体と心のバリアフリー
こうした事実や時代の流れに応じ、「屋久島六角堂」では可能な限りのバリアフリーコテージとカフェを目指して努力しております。また、アレルギーの方への配慮のため、室内の壁やロフトの床に使うワックスは植物成分のみの蜜蝋(蜜太郎)仕上げをしております。
そして何より、体の障害に限らず「フツーじゃないこと」に対する抵抗感、多様な存在を受容しにくくさせているバリアを少しでも乗り越える「心のバリアフリー」を進めることを願って六角堂を運営しております。
車イスでもゆったり使える洗面台とトイレ
車イスでそのまま入れる浴室五名様宿泊可能のコテージ海は、スロープ付きで、掃き出し窓から車イスで入室できます。
駐車スペースはコテージのすぐ脇。
乗り降りも楽にできます。
※ 参考になるバリアフリー関連サイトへのリンク 屋久島のバリアフリー情報 NOP法人 じゃがいものおうち 屋久島福祉マップ
住宅設備メーカーのページのページ ・ INAX ユニバーサルデザイン ・ INAX-段差 ・ INAX -トイレ ・ INAX-浴室 ・ INAX -オストメイト対応多目的トイレ TOTO -バリアフリー商品 ・ TOTO - パブリックトイレのオストメイト配慮のご提案 オストメイトに関するページ ・ 社団法人 日本オストミー協会|オストメイト対応トイレの概要 ・ オストメイトJP ・ 横浜市オストメイト協会 オストメイト対応トイレ その他障害者を持っている方のぺページ ・ 遠位型ミオパチーバリアフリー探検日記 - 障害者トイレなど ・ いつでも どこでも あなたの目に - トイレのバリアフリーは入口の男女の配置とサイン音をまず統一して ・ 東区お出かけトイレ情報-視覚障害者の声・学生の声・活動風景 鹿児島県のバリアフリー ・ 鹿児島県:バリアフリー新法について ・ 鹿児島国道事務所- バリアフリートイレドライブマップについて ・ バリアフリードライブマップ-種子島・屋久島マップ ・ 鹿児島のバリアフリーな宿 [旅行と宿のクリップ] ・ 都道府県・指定都市バリアフリーマップ等ホームページ一覧