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記事紹介の留意事項 |
朝日 |
2001/12/06 |
朝刊 | 21 |
面 | No .N331a011206m21 |
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シリーズ・特集;学校に行きたい 高失業率のなかで (下) | ||||||||||
見出し: 家族会議/向き合って気持ち固めた/事情知らせ親子で耐える |
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メモ : 夕飯を食べながら、親子3人で何でもよく話す。あの時もそうだった。 2001年8月、東京都内の国立大4年の隆(22)は、下宿先から近い実家に帰っていた。来春の就職はもう、あきらめていた。 夕食が終わりかけたころ、父(46)が切り出した。 「お前就職どうするんだ」 「来春受けるよ、公務員試験」 母(46)がいう。「卒業はしてもらわないと困るよ。お父ちゃんの造船所、12月でなくなるから」 いつもの調子で、2人とも淡々としていた。 ■■ そして、12月。父に再就職のあてはない。 最近、企業のリストラを報じるニュースを見ながら、父は言った。「仕事が本当にないなら、就職情報誌もないだろう」。隆を励ますかのように。 父は中学を出てから、都内の造船所で溶接の仕事をしてきた。4人姉弟の長男。家計を支えるためだった、と聞いた。 夏場の船内での溶接作業は蒸し風呂のようで、きつい。1週間働いて、週末の2日は倒れこんでいた。「違う職に就けばいいのに」と幼心に思った。 「でも選択しないんですよね、中卒だと」就職を考える今になってわかる。 「親方日の丸が一番。つぶれないしな」。父の口癖がすり込まれていたのか。警察官か消防署員になりたいと思っている。 「まだぼくは『こうなりたい』と言える。職を選べる立場にしてもらったことに、感謝している。 ■■ 「民事再生法の適用を申請し、倒産しました」 父(54)の会社を映し出したテレビが、天気図に切り替わった。「ニュースって、あっけないんだなあ」。裕司(18)は思った。 大阪府の私立高校2年だった3月、父が勤める運送会社が倒産した。家の電話は鳴り続けた。部下や上司と話す父。でも、家庭は暗くならなかった。あの「家族会議」があったから。 半年前。 母(51)の呼びかけで家族4人が食卓についた。 「お父さんの会社、あまりよくないの」。厳しくなる生活を説明した。父は黙って聞いていた。 「もう大学進学は無理かもしれない」。でも親は就職しろとは言わなかった。 倒産後、3ヶ月は給料が出なかった。この冬のボーナスもない。 11月、私立大に推薦入学が決まった。積みたてていた郵便局の学資保険と申請中の日本育英会の奨学金などで、初年度の学費は賄えそう、と親は言う。給与カットは続くが、会社の再建も決まった。 父はいう。「高校生にもなれば、親の事情は知らせたほうがいい。子どもは子どもなりに、考えるだろうから」。母が続ける。「事前に伝えて気持ちの整理がついていれば、本当に何か起こったときに、家族で耐えられるから」 裕司は来春、片道3時間かけて兵庫県の大学に通う。 ● 減る奨学金事業 文部科学省によると、日本育英会を除いた奨学金事業に取り組む団体は1999年度で3392団体、年間総額約635億円で小学生は23万9000人。 1995年度より、団体数で33%、総額で25%、学生数は22%減った。 利用希望者は多いが、不況を反映し事業の縮小が続く。 小泉改革では、日本育英会の奨学金と国民生活金融公庫の教育ローン事業との統合案が浮上している。全国私立学校教職員組合連合は「教育ローンは学生の親に貸すもので、失業中などで返済能力がない親は受けられない」と反対。奨学金制度の拡充を求めている。 |
朝日 |
2001/12/05 |
朝刊 | 17 |
面 | No .N331a011205m17 |
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シリーズ・特集;学校に行きたい 高失業率のなかで (中) | ||||||||||
見出し: 中退/現実受け止め 見えた社会/母もリストラ/親世代の苦労も/増える自己破産 |
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メモ : 母(51)がいった。「お父さん、破産するから」 「破産って何」と聞き返した。 「最後の手段や。借金なくなるけど、もうお金借りられへんよ」 仕方ないなと思った。消費者金融から、取立ての電話が続いていたから。3年前の暮れ、真美子(18)は、関西の私立高校1年だった。 ■■ 下着メーカーを、父(55)は不況で止めざるを得なくなった。生活費を消費者金融で借り続け、、返済に行き詰まった。すぐに、スーパーでレジ打ちのバイトを始めた。放課後に3時間半、週5日働いた。 収入は月5万5000円。うち5000円が自分の小遣いで、残りは学費と親の返済に充てた。 「バイト代は全部学費に回すから、行かせて」 11月に文化祭がある。専攻する被服科で、自作の洋服を着てのファッションショーを計画していた。雲の絵柄の水色のワンピース。夏休み前から型紙を作り始め、布地にハサミを入れようとしていた。 「どうしてもショーに出たい」 「そこまで、もたへん」 月の学費は六万円かかる。くやしかった。 翌日、高校の来客室。 担任は「3万円、毎月お貸ししますから卒業させてやってください」と言ってくれた。 「もうこれ以上借金はしたくないんです」と母。そばで聞いていた。「もういい」と思った。 当時の担任はいう。「むちゃくちゃ腹立ちます。先が見えない社会に」。親の失業でやめていくのは、彼女だけじゃないからだ。 父の自己破産は認められ、家計から借金はなくなった。両親は働き始めた。今、自宅で家事を担う。「普通の暮らしって何年ぶりやろう」。家族6人の夕食を作りながら思う。 ■■ 「いらっしゃい」。歯切れ良く客を迎える。黒の法被姿でやきとりを焼く林宜妙さん(20)は45席、6人の従業員を使う店長だ。 京都市内の居酒屋で午後2時から12時間働く。ほんの3年前までは、別の人生設計があった。短大を出て保母さんになって……。 高校1年の秋。父(46)が経営する建築関連会社が傾き出した。欲しいものを親に言うと、数日後に手にできた生活が急変した。 プラダの新作バッグを手に登校するような高校や友達とも、距離を置きだした。 学費の滞納は続いていた。ここで奨学金を受けても将来の借金になるだけ。二つ下の弟は勉強できたし、大学まで行かせたい。 「高校やめて働くから」。高2の秋、母(44)に告げた。 ガソリンスタンド、カレー店、そして居酒屋。かけもちで働き、月収約25万円。半分以上を母に渡した。 居酒屋にも師走の空気が漂う。 同世代の大学生は「クリスマスどうしよう」と、にぎやかだ。親世代のおじさんは「ボーナスカットされてな」と元気がない。「お父さんたち、苦労してるなと思います。上がって落ちてを経験すると、人の気持ちも見えてくる」 店の客単価は1人3500円。プラダのバッグがあふれた高校生活は「おかしな感覚だった」。中退を人生のプラスにできた、と思っている。 ● 増える自己破産 最高裁の調べでは、2000年の個人の自己破産申立数は約13万9000件。10年前の12倍を超える急増ぶりだ。 多重債務者の生活相談に無料で応じる財団法人「日本クレジットカウンセリング協会」によると、借金が膨れた理由のトップは今年度は「生活費」で、相談者全体の39%、4位に「収入減少」(14%)、5位に「失業」(11%)と不況感が色濃い。 「子どもの教育費と住宅ローンは家計で削れない部分。不況の今、それが生活を圧迫している」と同協会。 |
朝日 |
2001/12/04 |
朝刊 | 19 |
面 | No .N331011204m19 |
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シリーズ・特集;学校に行きたい 高失業率のなかで (上) | ||||||||||
見出し: 母のパート/夢なき時代 夢もちたい/3つの奨学金でやりくり/急増する奨学金申請 |
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メモ : どちらともなく、3日に1度は電話をかけ合う。 11月はじめ、神奈川県内のアパートに帰る夜。由紀(19)は携帯を手にした。電話先は、宮城県の実家に一人で暮らす母(50)だ。 「内の会社も大変なのよ。倒産するとかしないとか。牛丼は在庫が余ってラインが動いてないし」 冷凍食品会社の工場でパート勤めをして5年。不況で給料がカットされたり、残業がなくなったり。そこに、狂牛病騒ぎ。 「生活できなくなったら、言ってね。私は大学通えなくなってもかまわないから」さらりと言った。悩みをため込まないでほしかった。 ■■ 中学1年で、父は亡くなった。以来、母は電気メーカーの子会社でパートをして、兄妹2人を育ててくれた。地元の私立高校に特待生で入学。国連で働きたい。そんな夢を抱き2000年、慶応大に入った。三つの奨学金で月13万5000円を借り、学費と生活費、部屋代をやりくりする。 キャンパスで「不況」は感じない。 1年の時だ。大学近くのスーパーに同級生の男子と立ち寄ると「今日はいいや。券がないから」と口にした。 彼は、その会社の役員の息子だった。買い物券が実家からいくらでも送られてくるという。 「お金持ちの子ほど、お金を使わなくていいんだ」と感じた。 民間交流団体の研修で来年1年間、ブラジルに行く。貧富の差の激しい国で、貧しくても豊かに生きる人たちをみたい。国際的な仕事をするためのいい経験にもなるだろうから。 夢を持てない時代だからこそ、自分は夢を持っていたいと思う。 「こんな不況の時代、それが大切なんじゃないかと思えるから」 ■■ 気持ちは決めている。2002年春、東京の大学に進学する。雪が舞い始めた札幌市で、伸一(18)は受験勉強の追い込みをかける。 小学3年で父が病死。食品卸の店をたたみ、母(44)はパートなどで兄妹3人を育てた。 「何とかなるから大丈夫」が母の口癖。だから「お金の心配なんてしたことなかった」 母は小さな建築会社で経理をしていた。それが2001年5月、社長から「事務は家族に任せるから」と言われ、クビになった。 再就職のために食卓でパソコンを勉強している姿を見ると、不安になった。 でも、北海道を出たい気持ちは変わらない。 2001年7月、高校の三者面談。東京への進学に担任は、家計を察してか「本当にいいんですか」と母に念を押した。「本人の意志が固いなら」と言ってくれた。 母の再就職が10月にやっと決まった。進学資金は奨学金と父の生命保険を充てるつもり、と聞かされた。 不況の風は、母子家庭にいっそう厳しく吹きつける。 ● 急増する奨学金申請 学生本人が借りられる日本育英会の奨学金の申請数は、2000年度高校で約3万7000人、大学で約18万2000人。5年前に比べ、高校は約7000人、大学は約5万3000人増えた。 特殊法人改革で同会の統廃合が検討されているが、制度の必要性は高まっている。 全国私立学校教職員組合連合会が2001年11月に発表した2001年度の学費滞納調査によると、3ヶ月以上の滞納者は私立校1校当たり平均13.5人。経済的理由の退学者は調査した257項で153人に上った。だが関係者は「家計の窮状を隠してやめる子は多い。実数は数倍」とみる |
京都 |
2001/10/30 |
夕刊 | 9 |
面 | No .N313k011030e9 |
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千葉県 |
千葉県公立高校事務長会 |
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シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: 授業料滞納生徒に「バイトのススメ」/千葉県の公立高事務長会 マニュアル作成 |
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メモ : 千葉県の公立高校142校の事務長会が、授業料を滞納する生徒に、高校側がアルバイトを勧告する「授業料滞納対策マニュアル」を作成し、各校の事務長に配布していたことが2001年10月30日分かった。 景気の低迷が長引く中、親の失業などで授業料を払えない生徒に、自らが働いて授業料を収めるよう求めているとも受け取られかねない内容。 千葉県教育委員会は「各高校とも滞納対策に頭を痛めているのは事実だが、アルバイトの勧告は不適切な表現で、近く削除を含め検討する」と話している。 千葉県教育委員会財務課によると、マニュアルはA4版29ページで2001年3月に作成された。滞納者が出た場合、高校内に「授業料納入促進委員会」を設置。生徒指導の担当教諭らが生徒にアルバイトを勧めるよう指示している。 |
朝日 | 2001/02/03 | 朝刊 | 33 | 面 | No .N331a010203m33-1 |
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広島 | 広島県教育委員会 | |||||||||
シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: 広島県立高/授業料滞納 出席ダメ/県教委 4校、5人に停止命令 |
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メモ : 生活苦などの事情がないのに長期間に渡って授業料を納めないとして、広島県立高校四校に在学中の生徒5人が、2001年2月から出席停止命令を受けた。 5人は、1999年4月以降学校側の督促や面接指導にもかかわらず月額9000円の授業料を滞納。広島県では1999年10月に「県立高校授業料徴収取扱要項」を一部改正し滞納が9ヶ月を超える場合、校長が出席停止にできると定めた。 また、出席停止命令の実施日から2ヶ月間に全額支払わない生徒は退学処分にするという。 管理人:こうやって、「貧困」の再生産がなされていくのでしょう。 |
朝日 | 2001/02/15 | 朝刊 | 15 | 面 | No .N331a010215m7-1 |
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中国/広東省/潮陽市 | 小学生 | 鎮政府 | ||||||||
シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: 小学生が役所焼き打ち/中国 教育費値上げ反対 |
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メモ : 中国広東省潮陽市で小学生数百人と家族ら約1000人が、教育費の値上げに抗議し、村にあたる鎮の政府に乱入・放火した。武装警察が出動し、子どもにけが人が出た。これまで1学期300元(約4200円)だった学費に100元の「教育付加費」の徴収が追加された。 管理人:乱暴ですが、たくましい。それだけ教育を受けるのに切実な状況があるんでしょうね。 |
朝日 | 2001/02/17 | 朝刊 | 9 | 面 | No .N331a010217m9-1 | |||||
ケニア/オラシティ | 小学3年生 | 男 | 9 | エラスタス・シンディ | ||||||
シリーズ・特集; | ||||||||||
見出し: ケニア/息子の制服代、ヤギ3頭なり/遊牧の民、新学期へ出費 |
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メモ : ケニアの新学期は1月。ひどい干ばつで、遊牧民達は家畜の餌を求めて何十キロも旅をする日々が続くため、いっしょに移動すると子どもは学校に行けなくなる。エラスタス・シンディ君は転校して公立の寄宿小学校3年生に編入する。 財政難のケニアでは学校に予算はない。学費は寄宿費を含めて年間1万ケニアシリング(約1万5千円)。一人当たりのGNPが2万7千ケニアシリングでは厳しい支出。 父親のナハションさんは制服二そろいのために、ヤギ3頭を売ったが、残りの学費を支払うにはウシも売らねばならないかもしれないと話した。 |